球体関節人形の作り方
15・下地塗り
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今回は下地に溶き胡粉を使います。 溶き胡粉はユザワヤに売っています。無い時は注文すれば入れてくれると思います。 見つからない時はモデリングペーストでも代用できます。 その場合はモデリングペースト6:ジェッソ1+水適量で下地剤を作ります。 ボンドは入れません。 |
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開けるとこのようになっています。 |
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よく混ぜ合わせます。 (入荷したての胡粉は分離していないこともありますが、その場合もよく混ぜて使います) |
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今回は下地に肌色を付けてそのまま仕上げる方法でいきます。 色味に使うのはホルベインの透明水彩。 肌色を作ろうとしてますが緑とか変な色も入れてみたり。 緑の代わりに青色を少し入れると、しっとり落ち着いた大人色になります。 この時、白は絶対に入れないようにして下さい。 |
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上の配合で混ぜるとこうなります。 |
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胡粉を50cc別の容器に移して、透明水彩の色味を加えて混ぜながら調整します。 よく混ぜないと色だけ浮いてきてしまうので、しっかり混ぜ合わせます。 新聞紙などに試し塗りしてみて、ちゃんと肌の色になっているか確かめます。 濃すぎたら絵の具の白を混ぜるのではなく、胡粉で薄めます。 白を混ぜてしまうと胡粉の割合が少なくなって下地として機能しなくなります。 |
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できた肌色胡粉に15ccの水を加えて薄めます。 これは今回作る時に測ってみた値ですので、 季節によって変化するかもしれません。(記録時は夏季) 新聞紙に塗ってみて、乾いても下の字が透けないくらいの濃さが良いようです。 薄すぎたらしばらく放置して水分を飛ばしてください。 調整ができたら、全体量の2割ほどのボンドを入れます。 ボンドを入れたら、よく混ぜ合わせます。 出来たら、茶こし等で漉してボンドの塊を取り除いておきます。 これで、胡粉50cc+色作りの水分約5cc+水15ccで計70ccくらいになっています。 SDサイズのお人形(60cmくらい)を作るならこれが丁度の量になります。 |
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パーツの細かい磨きカスは、固く絞ったサラシなどでよく拭き取っておきます。 |
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幅のある筆でさっさっと塗っていきます。 クロスクレイ塗った時と同じ要領で… |
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パーツによって筆の大きさを変えます。 顔など細部が潰れてしまいそうな所は控えめに塗ります。 |
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関節の溝の内側も塗ります。 |
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全部のパーツに6回重ね塗りします。 乾かしては塗って乾かしては塗って…しますが、 パーツを一巡する間に最初のパーツは乾いているので待ち時間は殆どないと思います。 途中、容器の胡粉の水分が抜けてくると思うので、水分を足しつつ作業します。 |
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胡粉が少しだけ残りました。 後で磨いた時に下地がハゲることがありますので、 その修繕のためにラップをかけてとっておきます。 |
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ここからはもたもたしてられません。 パーツの胡粉が触っても手につかないくらいまで乾いたら、 スポンジヤスリのファイン |
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サラシを霧吹きなどで湿らせて… |
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そのサラシでヤスリの跡を磨いて消します。 この磨きで塗り重ねた一層は確実に磨り減ります。 もし下地が剥がれてしまったら、取ってある胡粉で塗り直して、また同じように磨きます。 胡粉が完全に乾いてしまうと磨くのがすごく大変になります。 12時間以内には磨いた方が良いと思います。 |
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爪や瞼など細かい部分が埋まってしまっていたら、 彫刻刀で彫り起こしておきます。 これで肌の下地の色ができました。 このまま一日くらいハンガー 最後の彩色にパステル、油絵の具、アクリルを使う時も、下地は全部共通です。 胡粉塗りはまとまった時間の要る作業です。 お休みの日などに一気にやってしまうのが良いですね。 |