球体関節人形の作り方
 11・手と足を作る


手と足を作ります。

 細めのステンレスワイヤーを用意します。
 これは0.9mm(♯20)。

 手の製図に沿って指の長さより少し短く針金を切ります。
 手首の部分は余裕を持って残しておきます。

 手の形に添ってラジオペンチで曲げます。

 指の付け根の部分にはマジックで印を付けます。
 ここが指と手の平の境目になります。

 根本をセロハンテープで束ねます。位置が動かないように注意。

 針金を曲げて形を作っていきます。
 どこまでが指かは、マジックの印で分かるはずです。
 関節や手の甲の広さを意識しながら形を作ります。
 指先の針金は余裕をもって短くしてあることを忘れずに。

 まず手の付け根に粘土を盛って乾燥させて、針金を固定してしまいます。
 針金は後で切って埋めるので、手の付け根はそんなに作り込まなくて良いです。
 手の付け根は短めに作っておいて、針金を切って埋める段階で綺麗に作ります。

 細長い粘土を針金に通していきます。

 医療用テープや綿を針金に巻いて粘土をくっつきやすくする方法もあるのですが、
 慣れないと、後で磨いた時に中身が出てきてしまうことがあるので、
 今回は針金だけでやります。

 とりあえずこの状態で乾燥させてください。

 製図に合わせてどこまでが指か線を引き、そこまで粘土を詰めて手の甲にします。

 指の関節を意識して粘土を盛るとそれらしくなります。細かい所はクラフトヤスリで整えます。

 慣れると一気に作ることができますが、
 爪などを入れると後の磨きや下地塗り段階でほぼ消えてしまいます。
 最近は「爪のある指の形」を造形してから、
 最後に埋まってしまった爪を掘り起こす感じで作ってます。


 指を一本一本作ってから差し込む方法もあります。
 手の表情に迷ってしまう人向け。

 上の作り方と同じように針金を切って関節の印をつけておきます。

 手の表情をイメージしながら、針金を一本ずつ曲げます。

 指の中に針金がこんな感じで入るイメージ…
 付け根の角度に注意します。

 粘土で指を作ります。

 針金に通します。

 関節部分などをヘラで作ります。

 とりあえず乾かします。

 乾いたら、彫刻刀で削って形を整えます。
 指の関節もこの時作り込みます。

 指の関節も全部作ったところ。
 かなりしんどい作業です…

 乾かしたら磨いておきます。
 指の作り込みがここで殆ど終わるので、後の作業は楽かもしれません。

 製図に合わせて指の付け根に印をつけておきます。

 手の甲を作ります。

 指を一本一本差していきます。

 納得いくまで形を整えます。

 一旦乾かして指の付け根に瞬間接着剤を流し固定します。

 手の甲と繋げて不自然なところを直します。



 乾いたら磨いて出来上がり。

 どちらが楽かは好みが分かれるところなので、
 色々試してみて下さい。


 足も作ります。
 製図に合わせて指の位置に鉛筆で印をつけます。

 印に合わせてルーターで穴をあけます。
 ルーターが無い時はキリで穴をあけます。

 製図に合わせて指の芯になる針金を切ります。
 指の付け根部分にマジックで印をつけておきます。

 あけた穴に差し込みます。
 差し込んだら、根本を瞬間接着剤で固定します。

 接着剤が乾いたら、足の指のカーブに合わせて針金を曲げておきます。
 針金の先端が地面につかないように注意。

 粘土で指の形を作ります。

 針金に差し込んで、根本をくっつけます。

 指の裏側もこの時に作っておきます。

 指の腹が足の裏と同じ高さになるようにします。

 そうしたら、いったん乾かします。

 乾いたら、指の上の部分を作っていきます。
 関節を意識するとそれらしくなります。

 指のバランスや、足全体の形も整えます。

 小指と親指は内側に傾くように作るとそれらしくなると思います。
 足の裏は紙やすりの上で削って、平らになるようにしておきます。
 不自然に平らにしたくない時は、更にやすりをかけて丸めます。

 足首の関節を入れる部分に穴をあけて、中のスチロール芯を出しておきます。

 作業中に指が折れてしまった場合は、瞬間接着剤でくっつけます。
 粘土で修正するよりも折れにくくなります。

 足の裏はこんな感じ…

 今回使ったもの。
 瞬間接着剤ラジオペンチ彫刻刀、粘土ベラ、ルーターです。
 スポンジやすりは荒目と、所によりもう一段階細かいもの。


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