球体関節人形の作り方
 06・頭を割って目を入れる


次は頭を割って眼球を入れます。

 製図に合わせて首の真ん中の線を引きます。

 線に合わせて耳の位置を描きます。
 耳は眉から鼻くらいまでの長さです。
 そうしたら、耳の上を通るラインを描きます。

 ラインに合わせて薄刃クラフトのこで切っていきます。
 刃が薄いので切断面が綺麗にできます。おすすめ。

 切れ目が入りました。

 首の穴から中身の発泡スチロールを押して取り出します。

 頭に接合部の目印を書いておきます。

 頭の内部で厚みの薄い所は、均等になるように調整しておきます。

 次に、目の中の粘土を削ります。
 彫刻刀の三角刀や平刀の小さいものを使います。

 貫通しました。
 ここはルーターで穴をあけてしまっても結構です。

 次は裏側から眼球が入るように削っていきます。
 彫刻刀の丸平刀が便利。

 表から、まぶたの厚さを見ながら削っていきます。
 力を入れてしまうとせっかく作ったまぶたが割れて大変なことになるので、
 気を付けて作業します。そうなってしまったら粘土でくっつければ大丈夫ですが…

 アイホールが削れたら、アクリルの仮目を入れてみます。
 市販の安いもので、もう何回も仮目に使っているものです。これは直径18ミリ。

 眼球の選び方ですが、目を作り込んだら黒目を描いてイメージに近い黒目の大きさを
 確かめてみて下さい。多くの市販眼球は白目も含んだ直径のサイズで売っていますが、
 黒目の大きさが印象を左右するので、眼球は黒目の大きさで選びます。
 市販のグラスアイやアクリルアイは黒目の大きさが眼球の半径より若干大きいことが多いです。
 眼球を買う時は黒目の大きさを必ず確認して下さい。
 店頭なら定規借りて計ります。通販でも必ず確認します。

 裏から棒状に延ばした粘土をくっつけます。

 眼球を入れます。アイホールに合うように押し付ける感じで。
 入れてみて合わなかったら裏側をまた削ります。
 目を入れたり外したりしながら、まぶたや目全体の形を整えていきます。
 アイホールに目が合っていなくて、ホールが余っているのが表から見えるのは
 みっともないです。ぴったり合うように粘土を詰めていきます。

 目の位置が大体決まったら、固定するためにいったん乾かします。

 乾かしている間にえらの部分を作っていきます。
 顎のラインは適当にこんな感じで引いてます…

 ラインにそって丸平刀で削ります。

 更に平刀で後頭部に向けて削ります。

 削ったところ。
 人間でも耳の後ろは急に凹んでいます。
 あれを作るイメージで。

 えらを盛って形を整えます。

 目の裏の粘土が乾いたら、柔らかい時には整えきれなかった部分を作っていきます。
 目を入れると顔のイメージも変わってくると思うので、
 乾かしたり削ったり盛ったりを繰り返しながらイメージする顔に近づけていきます。

 イメージを確かめるために眉を描いたりアイライン引いてみたりします。
 とりあえずこんな感じになりました。

 頭はまだ閉じません。
 仮つなぎをして調整が出来たら閉じますが、その時眼球は抜いてしまいます。
 眼球は最後に首の穴から入れる方法でやっています。
 その方が目の周りの仕上げも綺麗に出来るのでお薦めです。
 ただこの方法ではやりにくい人もいると思うので、眼球を入れたままにしたい時は
 マスキングテープなどで保護して作業していきます。

 割った頭は医療用テープで仮に止めておきます。

 今回使った道具は彫刻刀各種と鉛筆、左の写真の薄刃クラフトのこ
 スポンジ研磨材 ミディアムスポンジ研磨材 ファインです。
 彫刻刀は小学生の時に買ったものがまだ切れればそれが使えます。

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