球体関節人形の作り方
 05・顔を作る(女の子)


次は顔を作ります。

 こんな感じにしようという絵があったので、
 これをイメージしつつ作っていきます。

 顔を描いてみます。
 正中線のラインを元に、左右対称になるよう鏡に映してチェックしながら描きます。

 まず、下描きした通りに粘土を盛っていきます。
 土台は乾いているので、水分たっぷりの粘土をしっかりなじませながらくっつけます。
 正中線のラインは消さないようにしておきます。
 常にそのラインを見て、まっすぐにパーツがついているかどうか確認しながら作ります。

 頬を盛ります。

 口の辺りも盛ります。

 口のラインを引いてから、写真のように下唇の端を削っていきます。

 口の線を描いて下唇の端を削っただけですが、こんな感じになります。
 口を作ると顔っぽくなります。

 下から見た時に鼻と口が出っ張っているように作ると立体的な顔になります。

 鼻も作っていきます。

 小鼻を作って粘土ベラで細かく整えていきます。

 土台のままになっていた目の部分に粘土を盛ります。
 眼球が入っている感じで丸く作ると良いと思います。

 目の膨らみを作って眉骨の辺りも少し整えたところ。

 ここで鏡に映したりして左右非対称なところは直しておきます。
 粘土が柔らかいうちにやるのが楽です。

 目の周りは眼球を入れてから調整するので、
 今は各パーツの対象性、バランスだけ合格でしたら乾かします。
 細かい部分や顔面以外の部分は削りながら直していきます。
 顔作りに時間をかけたい方は、保存する時にビニール袋に入れて密封すると、
 何日もかけて作れます。一ヶ月くらいかけて作っても大丈夫です。

 乾かして、ざっとやすりをかけました。
 やすりは裏がスポンジ状になっているものが使いやすいです。
 曲面にもしっかりやすりをかけられます。
 3Mとか書いてあるやすりです。この場合はそれのミディアムファインを使います。
 紙やすりの場合は120〜320番くらいを使います。
 パーツを潰さないように気を付けます。
 また、削る時は必ず防塵マスクをするようにして下さい。

 目を入れるところに鉛筆で目の下描きをします。
 この時、鏡に映して左右対称に描けているかどうか確認します。

 下描きした通りに彫刻刀で彫ります。
 三角刀の小さいのが使いやすいです。

 彫ったところ。

 目が小さい割に頭の左右がでっぱり過ぎてる気がしたので削りました。
 顔に対して目がかなり大きい場合は、今までの写真のような頭になります。
 (例えば目がこれくらいあればバランスとしては普通になる)

 目がハッキリしたので目の周りを作り込んだり、
 バランスのおかしい所、肉が足りない所を少しずつ修正していきます。
 乾かしては削って盛ってまた乾かして…の繰り返しです。

 大体できてヤスリをかけたところ。

 横顔はこんな感じになっています。
 鼻、上唇、下唇、顎がこの線で結ばれるとバランスが良いようです。

 この写真だけ近年の造形に変えてみました。
 鼻を高くする時はまず眉骨を高くして、
 横から見た時の眉と鼻筋の間の凹みを埋めます。
 古代ローマの彫刻とか参考にすると良いと思います。

 頭頂部のボコボコしているところもヤスリで整えます。

 整えたら、頭囲を計ってみます。
 ドルフィーの頭囲は23.8〜25.0センチくらいらしいので適当な大きさに調整します。
 市販のお人形に頭囲を合わせておくとウィッグが使えて便利なのです。

 色んな角度から見てバランスをチェックします。

 彫りは深めです。

 下からも見て立体的になっているかどうかチェックします。
 
 細かい所はまた眼球を入れてから作っていきます。


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