球体関節人形・関節の作り方

・関節
 関節球に針金を通してゴムが関節の一点に当たらないようにした方が良いとは講座で説明しましたが、
 解説を分かり易くする為に図で説明してみます。
 通すゴムですが、5本丸とか3本丸とかユザワヤのゴムコーナーに売ってます。専用のゴムがあるという話もありますが、
 普通に手芸用で売っているもので十分使えます。遊心という会社のものは4本丸で六メートル250円。
 中に何本も細いゴムが束ねてあり布で覆ってあるゴムで、数字は中に入っている細いゴムの本数です。
 50センチくらいの人形だったら4本丸や3本丸くらいで十分です。
 5本丸になるとかなり太いので、小さい人形では通らないです。70センチ以上の人形で使えると思います。
 ゴムは人形の大きさに見合った太さを選ばないと、力が強すぎても関節が傷んでしまいます。
 ゴムを通す事を考えて関節の穴も大きめに開けておいた方が良いですね。

 肩関節です。
 針金通すとゴムの通り方はこんな風になります。
 針金はステンレスで、曲げようとしても曲がらない程度の太さを使います。
 ピアノ線や鉄線を使いますと後で錆が出てきて人形が変色したりします。(恐ろしいですねー)

 針金通さないとゴムが中でこういう風になっちゃって、関節が痛んでしまいます。
 ゴムが関節の一点に当たってしまい、力がもろにかかってしまうわけです。
 ゴリゴリ削れていきます。(実際やりました)

 膝関節もこのような感じで針金通して、ゴム通します。
 直立の状態でこうしておく事は、膝カックン防止にもなります!

  ←これで曲げた時はこうなります。

 針金通さないとこういう事になるわけです。ゴリゴリ。

 股関節はこのような感じになります。胴体の方に股関節球が付いてる場合も同じです。

 座った状態でこのような感じになります。
 針金通さないとどうなるかはもうお分かりですね。

 細かい事を言いますと手や足のパーツにも針金通ってまして、変型Sカンをひっかけてます。
 私はSカンの片方をペンチで伸ばしたり潰したりして使ってるんですが、
 別にSカンそのままで使用しても結構かと思います。
 (針金にひっかける側は潰しておかないと、何かの拍子に外れちゃったりしますが)

 手の関節切れ込みは曲がる方向にドリルで開けてあります。
 切れ込みを全部入れてから最後に針金を通します。
 針金通してからドリルで作業したりすると、
 ドリルの振動でせっかく入れた針金が飛び出してきます。(これは本当に)
 一回胡粉塗ってからドリルで作業したら針金が飛び出してきてびっくりしました。

 点線は針金通ってる所です。
 (上の図の針金の向きはイイカゲンなので参考にしちゃ駄目です(汗))

   参考までに、全身のゴムの通し方です。

 全ての球には針金を通すことができます。
 むしろ通した方が良いです。首も肘も全部。
 ゴムの通し方は原理を考えれば分かると思います。
 全部の球に針金を通すとぶら下げて乾かす時も使えるので
 大変便利です。おすすめ!

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