球体関節人形・眼球(ドールアイ)の作り方

眼球の作り方
眼球の作り方(材料が揃わない場合・手間がかかるやり方)
ループエンドを利用して眼球を作るやり方・旧
インタリオアイの作り方



・人形用義眼、ドールアイ、眼球の作り方
材料・ループエンド(20mm)
   ピットクッション(10mm) 二つとも大きさはお好みで
   ニス(塗膜の丈夫なもの、油性は黄変するので×)

 ドールアイを作る時、黒目は白目の直径の半分で作るのが一般的です。
 黒目がち、三白眼、自由に作れるのが手作りの良いところですね。

 ←材料です。あと紙と水彩絵の具等。


 紙に虹彩を描いて切り抜き、ループエンドにボンドで貼り付けます。

 (黒目の大きさに応じて穴を紙やすりで削って平らにすると良い)

 虹彩の上からピットクッションを貼り付けます。

 注意!位置がズレたらやり直しできません。

 上からニスを塗って乾かしたら完成です。

 側面から見た感じ。

  ☆注意☆
 ピットクッションはポリウレタン樹脂製ですが
 どんな経年劣化が起こるかまだ分かりません。
 公式サイトには高透明、難黄変、耐久性があると書いてあります。
 今回、4年間直射日光を避けて保管してきたピットクッションを使いましたが
 黄変や目に見える劣化はありませんでした。
 しかしこれから何が起こるか分からないので作成は自己責任でお願いします。







・眼球の作り方(材料が揃わない場合・手間がかかるやり方)


 まず、材料です。
 白目部分に白い大きなプラスチックビーズがあれば良いのですが、なかなか売ってません。
 代わりに写真左下の真珠ビーズを使います。これは何処にでも売っていて大きさの種類が豊富。
 18ミリの目にするなら9ミリの黒目という事で作っていきます。(細かい大きさはお好みで)

 真珠は、爪で引っ掻いて真珠層を剥がして使います。
 それで剥がれない高級ビーズの時は、有機塗料用筆洗いの液につけます。
 すると表面の真珠質が取れて白いビーズが出来ます。有機塗料用筆洗いの液はマニキュアの除光液でも代用出来ます。
 写真には真珠と、剥がした後のものが写っています。

 そして、レンズ部分。白いビーズの右にある10φって書いてあるのはアクリル球です。ハンズ新宿店六階にて購入。400円程度。
 アクリル半球があれば尚良いのですが、これもなかなか売っていません。(オカダヤ新宿店、吉祥寺のユザワヤにはあるそうです。thx>にこ子さん)

 そして、一番右のシール。マイタックです。虹彩の絵を描く紙として使います。シール式で便利。

 あとポンチですね。黒目の直径の大きさと、2ミリか1ミリの、瞳孔の直径の大きさのものを用意します。

 あと、注射器。針の先を折ったもの。あると便利です。

 あと表面加工の為の透明塗料ですね。写っているのはMr.COLORの186番ですが、これでなくちゃいけないことはないです。

 あとはものさしとか爪楊枝とかカッターとか側に置いておくと良いかと思います。
 ものさしは円が描ける精密ものさしがあると良いです。1〜20ミリくらいまでの穴があいてるものが便利です。

 まず白目のパーツを用意します。
 穴をルーターで拡げます。
 ただ黒く塗っただけの瞳孔じゃつまらないので、深みを出す為に穴を利用します。

 白ビーズの片側を黒目部分の直径の大きさになる様に、紙やすりで削ります。
 開けた穴が大体真ん中に来る様にしましょう。
 予定の半径より0.5ミリ程大きく削ります。(要するに直径では1ミリ増になる訳です)
 大きめに削っておかないとレンズと合わせた時にずれる事があります。
 多少大きくても塗料で埋めちゃうから問題無いです。
 あと、ビーズ穴の中をアクリル絵の具で黒く塗っておきます。(瞳孔になるので)

 アクリル球をルーターの円盤形ノコギリで真っ二つにします。
 切り口多少いびつでも気にしません。後でかなり削ります。
 アクリル半球が見つかれば尚良いです。
 アクリル半球の場合は裏面に銀が吹いてある事があるので、
 やすりで削るか、有機塗料用筆洗や除光液で拭き取りましょう。

 レンズ部分を任意の直径になるまで紙やすりの上でガシガシ削ります。
 結構大変な作業。素手でやると爪が削れます。
 ペンのキャップでおさえながら削ると爪が削れません。
 しかしレンズ直径が小さくなってくるとおさえるのが難しくなります。
 セロハンテープで固定したり、色々工夫します。

 ポンチでマイタックに穴あけします。
 綺麗に中心に来るように線を下描きしてからするとか、
 色々工夫してみると良いと思います。
 黒目と瞳孔を開けます。瞳孔部分がちゃんと切れているか確認。
 上手くいったものが出来たら、虹彩の模様を描き込みます。
 使う絵の具は有機溶剤に溶けるものだと後で透明塗料塗った時に溶けて
 しまうので、水性を使います。
 黒目のふちをはっきり描き、真ん中は白っぽくすると雰囲気出るかも。
 ギラリとさせたいなら銀の絵の具で描いてみると光ります。

 マイタックに描いた瞳を白目パーツの削った部分に貼ります。
 真ん中に貼れる様に慎重に作業します。
 (マイタックですから結構やり直し利きます)

 レンズの裏に透明塗料を塗って貼り付けます。空気が入らない様にします。

 表面に透明塗料を塗ります。
 マニキュアも使えますが、Mr.COLORの光沢スプレーを使うと簡単に均一に塗れます。

 これで完成、と思いきや、大問題があります。
 左の写真のように、横から見ると瞳孔部分のレンズの底が反射して光ってしまうのです。
 これ、しばらく自分の中で問題だったんですが、解決しました。

 後ろのビーズ穴から透明塗料を注射器で少量注入します。
 これで反射が変わるので何処から見ても綺麗な瞳孔になります。
 塗料はあまり大量に入れないようにします。気泡に注意しましょう。
 あと、全ての作業が終わって乾燥も済んでから、一番最後にやります。
 レンズを下にしてしっかり乾燥させます。穴の中なのでなかなか乾きません。
 注射器は有機塗料洗浄液か除光液を通して洗っておきます。

 完成と見せかけてまだ作業があります…。
 後ろの穴に黒い紙などを貼ってフタをしておきます。
 穴を通して頭の中が見えないようにです。

 これで完成です。上手く出来ましたでしょうか。
 これでどこから見ても瞳が綺麗に見える目ができます。
 レンズをくっつける時に縁だけくっつける方法もありますが、
 横から見た時に全反射するので好みが分かれるかもしれません。



ループエンドを利用して眼球を作るやり方☆おすすめ

 プラ製の布袋の留め具(ループエンド)を買ってきます。

 布袋の留め具(ループエンド)というのはこういうとこに付いてるイメージのものです。
 結構どこでも売っていますが、新宿オカダヤはサイズ豊富でした。

 これの良い所は、元々穴があいてる所です。
 穴は大きすぎず、紙ヤスリで少しだけ削れば使える大きさになります。
 但し買ったものがそうかは分からないのでよく確かめて下さい。
 虹彩を描いたマイタックを貼り付けて、レンズを貼ります。
 レンズ底面の反射防止の塗料は裏から簡単に塗れます!
 塗料は盛るようにして塗っていかないと反射防止になりませんが、結構大変なので、
 小さいサイズのアクリル半球を削って裏から貼り付けてしまった方が楽だったりします。(気泡に注意)
 または、レンズの縁だけ貼り付ける手もあります。(横から見た時に全反射しますが…)
 あと裏に黒い紙とか貼ると良いかと思います。

 出来上がり♪

 問題点・布袋の留め具、直径が何故か奇数です。大きさもそんなには豊富ではない。
 黒目/白目=1/2の法則でやりますと奇数直径というのはちょっと嫌な感じですね。



インタリオアイ(彫り目)の作り方

 元々はビスクドールの目に使う方法です。
 その場合は眼球を作らず目に彫刻してしまいます。
 それでも良いのですが、眼球のカーブを上手く作るのは難しいので、
 目玉は球として入れた方が楽だと思います。

 市販の真珠ビーズを白ビーズにして、ビーズ穴を中心にしてマジックで黒目を描きます。
 そのラインに合わせて、外側から内側へ彫刻刀で削っていきます。
 削った線が残るようにすると雰囲気が出るかも。

 穴に向かってすり鉢状に凹むように彫ります。深さはお好みで。

 アクリル絵の具で白目に直接色を載せます。
 ビーズ穴の中も、細い筆を使って黒く塗りつぶします。

 表面に塗料のクリアを塗ります。
 レンズはつけません。
 これで出来上がりです。

 レンズがあると思って見る目です(笑)

 横から見るとレンズないのがバレますが…

 目として使ってみるとそれなりに見えます。
 この方法で作る目は、虹彩の描き方が見せ所だと思います。




戻る